フルハイトドアの後付けリフォーム費用と施工の注意点
フルハイトドアをリフォームで後付けする方法
一般的なドア交換とは異なる「垂れ壁」の撤去
リフォームで一般的なドアからフルハイトドアへ交換することは可能です。しかし、通常のドア交換(カバー工法など)とは工事の内容が大きく異なります。一般的なドアには、ドア枠の上に天井までの壁(垂れ壁・下がり壁)がありますが、天井まで高さのあるフルハイトドアを設置するには、この垂れ壁を撤去する必要があります。
垂れ壁を解体し、天井と同じ高さまで開口部を広げる工事が必須となるため、大工工事やクロス(壁紙)の張り替え工事が伴います。単に扉を付け替えるだけでなく、空間の構造を変えるリフォームになると理解しておきましょう。
マンションや戸建てでの後付け可否
戸建て住宅の場合、構造上重要な柱や梁が垂れ壁の中に通っていなければ、多くのケースで後付けが可能です。一方、マンションの場合は注意が必要です。構造躯体となるコンクリートの梁がドア上部にある場合、その梁を壊すことはできないため、フルハイトドアの設置が難しいことがあります。リフォーム会社や専門業者による現地調査で、図面確認と内部構造のチェックを行うことが重要です。
後付けリフォームにかかる費用と工期の目安
工事費用の内訳と相場
フルハイトドアを後付けする場合、ドア本体の価格に加え、以下の工事費用が発生します。
・既存ドアと枠の撤去・処分費
・垂れ壁の解体工事費
・天井および壁の下地補強・造作工事費
・クロスの張り替えなどの内装仕上げ費
・新しいドア枠と本体の取り付け費
現場の状況によって異なりますが、ドア1箇所あたり、本体価格を含めて数十万円程度の予算を見ておくのが一般的です。特に、クロスの張り替え範囲(壁一面のみか、部屋全体か)によって費用は変動します。
施工期間の目安
通常のドア交換であれば1日で完了することもありますが、フルハイトドアへのリフォームは壁の解体と内装工事を伴うため、工期は3日〜5日程度が目安となります。住みながらのリフォームも可能ですが、解体時には埃や音が出るため、事前の養生や家具の移動が必要です。
施工前に確認すべき3つの重要ポイント
1. 天井下地の確認と補強
フルハイトドアは上枠を天井に固定するケースが多く、天井の下地(のぶち)がしっかりと入っている必要があります。一般的なドアでは不要な天井部分の強度が求められるため、施工時には下地の補強を行うことが一般的です。これが不十分だと、ドアの開閉による振動で天井クロスにひび割れが生じる原因となります。
2. 床の水平レベルの精度
天井まで届く大きな扉であるフルハイトドアは、床の傾き(レベル)の影響を強く受けます。築年数が経過した住宅では床がわずかに傾いていることがあり、そのまま設置するとドアが勝手に開いたり、枠と擦れてしまったりする可能性があります。熟練した職人による床レベルの調整や、調整機能付きの丁番を採用するなどの対策が必要です。
3. コンセントやスイッチの移設
開き戸から引き戸に変更する場合や、ドアの位置を少しずらす場合、壁の中にある電気配線(スイッチやコンセント)の移設が必要になることがあります。特にフルハイトドアの引き戸は、引き込み部分の壁を薄く仕上げたり、ポケット状にしたりするため、その壁面にコンセントが設置できない場合があります。生活動線を考慮し、スイッチ類の配置計画も併せて検討しましょう。
既存のフルハイトドアを交換する場合
独自の「扉交換」サービス
もし、現在すでにフルハイトドアをご使用中で、デザインや色を変更したいという場合は、メーカー独自の扉交換サービスを利用できる可能性があります。これは枠をそのまま残し、扉本体だけを交換するシステムです。リフォーム工事が不要で、比較的安価かつ短時間でドアのデザインを一新できます。
このサービスは、フルハイトドア独自の「枠が見えない」「金具が共通化されている」という特徴を活かしたもので、ライフスタイルの変化に合わせてインテリアを楽しみたい方におすすめです。